当社は革新的である一方で、経理面ではまだまだ中小企業のおおらかさが残っています。新商品の売価設定でも「○○円でお客様に届けたい」という思いが先にあり、逆算で売上計画を立てる傾向が見られます。そこで私は、経費や売価設定から必要となる販売数量などをシミュレーションできるようにしました。まだまだ改良の余地はありますが、いい加減な売価設定では達成困難な販売数量が示されるからです。
すると社員からは「売価を決めやすくなった」と好評で、私も経理として貢献できる喜びを感じました。
この一件からも分かるように、社員全員にコスト意識を持ってもらうためには経費を「見える化」することが必要です。まずは製造から販売まで、すべての経費、人件費、宣伝費などを調べて、プロジェクト単位で費用対効果を出す。その上で、各部署ごとに年間予算として経費を割り振れないかと考えています。
経理が一方的に経費を抑えようとしても、恐らくうまくいきません。でも部署ごとに経費を管理するようになれば、無駄がなくなると思うのです。追加で予算が必要な場合は、何にいくら使ってどれだけリターンが期待できるか根拠を出してもらえばいい。
そうやって、『チャレンジできる環境を守りながら、経費のスリム化を図ること』。それが今の私の目標です