MESSAGE

メッセージ

変化の時代を楽しみながら

和食で世界の人々を笑顔にしたい

鎌田醤油株式会社
鎌田商事株式会社

代表取締役 社長

鎌田 武雄 

230年以上の歴史を重ねて、食文化を育てる企業へ

鎌田醤油の創業は1789年。今日までに230年以上の歴史を重ねています。一過性のブームに乗る商品には手を出さず、長く使い続けられるもの、家庭で本当に必要とされるものだけを開発してきました。私たちが大切にしているのは「お客様の側に立って考えること」です。
1965年に日本で初めて商品化した「だし醤油」は、その視点が実を結んだ好例で、当時は料理のたびに家庭でだしを取るのが当たり前でしたが、その手間を省きたいと考えたのです。1970年の大阪万博に出品すると大きな反響を生み、今では多くのメーカーが商品化する日本の定番調味料になりました。現在の鎌田醤油は、醤油製品を中心とした「食文化を育てる企業」へと成長しました。 海外にも踏み出し、業務内容が広がっています。そこにも、お客様目線で考える精神が生きています。

発想力と行動力のある社員が活躍する社風

 現在国内の醤油業界は、食の洋風化や少子高齢化などにより構造不況と言える状況です。一方で海外に目を向けると、和食への理解とリスペクトが進み、大きなチャンスが広がっています。今こそ錨を上げて、海原を前進する時なのです。
私が社長に就任してから、社内では「チャレンジ精神」を大いに奨励しています。

お客様の変化に合わせて自分たちの仕事を変える時には、力を入れて漕ぐ必要があります。新しい波を越える時にはリスクがつきもの。だから失敗を恐れず挑戦することを評価しています。結果として、キャリア採用の社員、女性社員、若い社員の活躍が目立つようになりました。彼らは変化の波に臆さず飛び込んでいきます。(笑)
例えば、近年のヒット商品「かつおだしの中濃ソース」は、元々は私主導で開発していた野菜ベースのソースでした。半ばできあがったサンプルを女性社員たちに渡したところ、自主的にお母さんお子さん達を巻き込んだリサーチを行ってくれ、結果として「かつおだしベースのほうが喜ばれる」ことが判明。彼女達が大きく方向転換してくれたおかげで、ヒット商品が誕生しました。

徹底したお客様目線の提案であれば、所属部署や年齢や肩書に関係なく採用するのが当社の方針。これからも、自ら考え、提案し、行動して欲しいと願っています。

本気で仕事と家庭が両立できる労働環境を整える

 社員に大きな期待を寄せているのだから、彼ら彼女らの働く環境を整えるのは私の仕事です。そもそも当社は残業があまりない上に、通勤時間が30分以内の社員が多いため、仕事と家庭の両立がとてもしやすい環境にあります。
中でも、ワーキングマザーが働きやすくなるように力を入れています。
・子どもを病院に連れて行くため早退したい。
・少し気分が悪いから午前中休みたい。
そういう希望のために、有給休暇を時間単位で使えるようにしました。
また、状況に応じて、フレックスタイムやリモートワークにも柔軟に対応し、産休・育休制度でも、休暇取得前と同じ部署・同じ肩書で復帰できます。

休暇の使い方が遠慮なくできると、結果的に仕事のパフォーマンスは上がります。
この環境を利用して、女性社員には安心して出産や育児に向き合ってほしいですし、男性社員も積極的に育休を取得してほしい。
家事や子育てをしっかりすることで、家庭が健康になり、視野も広がってくるんですよ。

東京から香川に移り住んで感じたこと

 私は東京生まれ東京育ち。2009年に鎌田醤油に入社してから最初の5年間は北海道で、それからは香川県で暮らしています。

香川は想像以上に快適で、満員電車で片道1時間半かけていた東京の時よりもずっと気持ちよく働いています。
社屋も瀬戸内海を臨む立地にあり、手前味噌ながらも環境に恵まれていると言えます。一方で生活に不便なほどの田舎ではなく、適度に都会。
言うなれば「街と自然の距離が近い」ことが香川の特徴です。
人が優しく、食べ物が美味しくて物価が安い。月数万円で一軒家を借りられる好条件は、東京では考えられません。
また、災害が少なく穏やかな気候に守られた安全な暮らしは、子育てにも最適な環境だと思います。

 個人的な感想ではありますが、私が一番いいと思ったのは「一人になれる時間」を持てること。
クリエイティブな仕事こそ一人で心を沈める時間が大切ですが、東京では2時間以上かけないと雑踏から逃れられません。ところが香川では、車で20分ほど行けば、海や山など誰もいない静かな場所へ移動できる。自然の中で集中して考えをまとめられる時間を持てることが、とてもありがたいのです。
地方への移住に不安を抱いている方がいらっしゃるとしたら、香川県は安心して移住できますよ、とお伝えしたいです。

鎌田醤油は人と文化が交流するフォーラムになる

 今、海外・国内という枠組みが、否応なく崩れる時代が来ています。今後さらにユーザー、サプライヤー、社員のすべてが国籍にとらわれなくなるでしょうし、一部はもうそうなっています。
私たちも欧米やアジア各国とのネットワークを構築し、この先を見据えた取組みを始めています。食文化において鎌田醤油は日本と海外をつなぐ場所になるのです。

 私は、その機能をもっと広げていきたいと考えています。海外から文化や楽しみも持ち込んで交流させる場、つまりフォーラムとなりたいのです。
世界から鎌田に、鎌田から世界に。人と文化が交わって、新しいものが生まれる場所になる。当社を踏み台にして、世界へ飛び出してやろうという野心のある社員も大歓迎です。
それは世界に仲間が増えること。もっとおもしろいことができるようになります。変化の時代という波に、老舗の船で乗ってみませんか。

profile

鎌田 武雄

代表取締役 社長

1971年 東京都生まれ
2002年 筑波大学大学院農学部 博士課程修了(農学博士)
2009年 Kellogg School of Management 修士課程修了(MBA)
     McCormick School of Engineering 修士課程修了(MEM)
農林水産省の研究機関、外資系総合機械メーカーを経て、2009年8月、鎌田醤油株式会社・鎌田商事株式会社に入社、構造不況といわれる和食調味料業界に臨む

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